◾️『外壁塗装のメンテナンス』について

 

今回は『外壁塗装のメンテナンス』についてご紹介!

 

目次:

  1. 外壁材ごとのメンテナンス目安
  2. メンテナンスのサイン
  3. メンテナンス方法
  4. 外壁塗装における塗料比較
  5. 塗装に最適な時期

 


 

1.外壁材ごとのメンテナンスの目安

今回は外壁のメンテナンスにおける知識についてお話させていただきます!

 

外壁は、私たちの生活環境を天候などの外的要素から守ってくれる役割がありますが、年数が経過すれば必ずしも劣化が生じてしまいます。特に、天候の影響を直に受ける外壁は耐用年数は異なるものの、劣化が始まってから放置してしまうと建物の強度自体が下がってしまうため日々の生活の中でもメンテナンスをしていくことが大切です。

 

下記表では外壁材の種類ごとの特徴と耐用年数をまとめていますので、メンテナンスのタイミングを改めて見直してみましょう!

外壁材の種類 画像 外壁材の特徴 耐用年数

窯業系サイディング

・耐震性、耐防火性、遮音性に優れている

7〜8年

金属系サイディング

・防音性、遮熱性、防水性に優れている

・ひび割れ、凍害に強く、寒冷地で使用される

10〜15年

樹脂系サイディング

・凍害や塩害などの耐候性、耐久性に優れている

・軽量で建物への負荷が少ない

10〜20年

木質系サイディング

・断熱性に優れている

・目地がないためシーリング不要

10年

モルタル

・デザイン性に優れている

・目地がないためシーリング不要

8〜10年

ALC

・耐火性、耐震性、耐久性に優れている

・非常に軽く、小さな気泡を多く含む素材のため断熱性がある

10〜15年

タイル

・耐久性に優れている

40年

 

2.メンテナンスのサイン

メンテナンスを行う上で着目するポイントを押さえておくことで、外壁の劣化進行を抑えたり外観を美しく保つことができます。ここでは、” 劣化現象を基準 ”に外壁材に起こり得る『症状』と『チェックポイント』について説明させていただきます。

 

【色褪せ】

新築時と比べ、色褪せてしまっている

POINT 日の当たる場所は要チェック

  • - 検討工事:塗装工事
    - 発症する外壁材:窯業系サイディング/金属系サイディング/樹脂系サイディング/木質系サイディング/モルタル/ALC

 

 

 

【苔・藻】

塗膜の防水性の低下により、外壁の表面が湿った状態となり、苔や藻が発生
POINT 日当たりの悪い場所や川沿いなどの住宅は要チェック

- 検討工事:外壁洗浄工事(外壁クリーニング)、塗装工事

- 発症する外壁材:窯業系サイディング/金属系サイディング/モルタル/ALC

 

 

 

【チョーキング】

外壁を手で触った際に、手に白い粉がつく

POINT 日当たりの良い場所や道路沿いの住宅(排ガスを多く浴びる場所)は要チェック

- 検討工事:塗装工事

- 発症する外壁材:窯業系サイディング/金属系サイディング/モルタル/ALC

 

 

 

【クラック】

ひび割れや欠け

POINT 窓の四隅や外壁の隅は要チェック
- 検討工事:シーリング材での補修、塗装工事

- 発症する外壁材:モルタル/ALC

 

 

 

【膨れ・剥がれ】

塗膜が膨れ上がっていたり剥がれてしまっている

POINT 日当たりの悪い場所や水捌けの悪い場所は要チェック
- 検討工事:塗装工事

- 発症する外壁材:窯業系サイディング/モルタル/ALC

 

 

 

【シーリング(外壁同士の繋ぎ目)部分の劣化】

ひびが入っていたり剥がれてしまっている

POINT 日当たりの悪い場所や水捌けの悪い場所は要チェック
- 検討工事:シーリングの部分的な打ち替え、塗装工事

- 発症する外壁材:窯業系サイディング/ALC

3.メンテナンス方法

ここでは、” 外壁材を基準 ”に『発症し得る劣化現象』と『最適なメンテナンス方法』について説明させていただきます。

サイディング材(窯業系サイディング/金属系サイディング/樹脂系サイディング/木質系サイディング)

劣化現象:色褪せ・チョーキング・苔/藻・ひび割れ・サイディングの反り/浮き・凍害・シーリング(目地)の劣化
CHECK 日光による日焼けや紫外線により防水性が低下、またはなくなっている可能性が高い。
→放置してしまうとサイディング材自体を取り替えなければならなくなるため、塗り替えるよりもコストがかかる
【メンテナンス方法】
・目地打ち替え工事:シーリングの打ち替え
・塗装工事:塗り替え(窯業/金属/樹脂)
・外壁材の重ねばり(カバー工法):既存のサイディング材を撤去し、現状の下地の上に新たなサイディング材新設
・外壁材の張り替え:下地材から全てを張り替え
※塗装で直せない場合は、カバー工法もしくは全体張り替えを行い外壁のメンテナンスをおこなう必要があります

モルタル外壁

劣化現象:色褪せ・チョーキング・苔/藻・ひび割れ・サイディングの反り・膨らみ・浮き・シーリング(目地)の劣化
CHECK 防水性の低下による浸水が原因で、膨らみや浮きへの影響にもつながる。
放置してしまうと建物内部に雨水が浸入してしまう可能性が高くなり、全体的な塗り替えが必要となる
【メンテナンス方法】
・クラック補修:シーリング剤による穴埋め補修
・塗装工事:塗り替え

ALC

劣化現象:色あせ・チョーキング・ひび割れ・苔/カビ・シーリング(目地)の劣化
CHECK 耐久性と断熱性・防水性が低下することで、雨水が内部へ浸水する可能性が高くなる。
→放置してしまうと雨水が浸透し、内部の鉄筋がサビ、鉄筋が膨張することでALCパネルに圧力がかかり膨れや爆裂現象が発生してしまう
【メンテナンス方法】
・目地打ち替え工事:シーリングの打ち替え
・クラック補修:シーリング剤による穴埋め補修

・塗装工事:微弾性塗料の塗装(将来的なひび割れを防ぐ)

・外壁材の重ねばり(カバー工法):既存のサイディング材を撤去し、現状の下地の上に新たなサイディング材新設
・外壁材の張り替え:下地材から全てを張り替え

タイル外壁

劣化現象:浮き・剥がれ・ひび・欠け・目地の割れ・シーリング(目地)の劣化
POINT タイル自体の耐久性は高いが、接着剤部分の劣化によりタイルが剥がれおちる。また、隙間を埋めるシーリングが劣化する。
→放置してしまうと防水性と耐久性の低下だけでなく、全体的にタイルが剥がれ落ちてしまいタイルの張り替えが必要となる
【メンテナンス方法】
・目地打ち替え工事:シーリングの打ち替え
・打診:浮いている箇所のみ接着剤の打ち込み
・タイルの落下/一部破損:新しいタイルへの張り替え

4.外壁塗装における塗料比較

弊社では、『建物の外観を美しい状態に保つ』『外壁を保護する』ことを目的とする上で、塗装工事におけるメンテナンスは約10年ごとを目安としておこなっていただくことを推奨しています。

塗装工事の場合は、業者に調査をしてもらった上で、使用する塗料の性能や耐用年数にも着目いただき、お好みのカラーやコストに合わせた塗料選びをすることが快適な住環境につながると考えております。

 

下記表では塗料ごとの特徴と耐用年数をまとめていますので、是非ご参考にしてみてください!

※あくまでも大まかな種類ごとの目安となりますので、メーカーごとに細かい年数は異なります。

塗料 塗料の特徴 耐用年数
無機 コストは高いがもっとも耐久性に優れた塗料 15~25年
フッ素 非常に耐久性が高い塗料 12~15年
ラジカル 耐久性が高く防カビ性と防藻性に優れ、あらゆる下地に対して塗装が可能な塗料

10~14年

シリコン もっとも広く使用されており、耐久性とコストのバランスが良い塗料 7~15年
ウレタン アクリルより耐久性が高く、弾力性がありひび割れしにくい塗料 7~10年
アクリル 安価で一般的に多く使用されていた塗料 3~8年

5.塗装に最適な時期

塗装工事は、工期やコストを考慮した最適な時期に施工を行うことが理想的と言えます。ご自身の『希望工事時期』と『塗装に最適な時期』を比較し着工時期の目処を立てるとスムーズに完工までを行うことができますので是非参考にしてみてください!

季節 メリット デメリット

湿度が低いため塗料が乾きやすいベストな時期

4〜5月は不安定な天候が多く、作業期間が伸びてしまいがち

梅雨

雨がなく最適な湿度であれば問題なく施工できる時期

雨の日は施工不可となるため工期が伸びてしまう

気湿が高炒め乾きがはやく、塗料雨の伸びも良いため作業を早く進められる

養生を行うため窓を開けられない

空気が乾燥してお下り気候も穏やかなため、作業しやすい時期

台風シーズンとなるため、不安定な天候により、作業期間が伸びてしまいがち

空気が乾燥しており塗料の定着が良い

養生で窓を閉めた状態でもあまり支障がない

日照時間が短いため、作業可能な時間が短くなり、気湿や霜・積雪の影響で工期がのびる可能性がある

◾️ 1年を通し着工が多い時期:
◾️ 着工が多い傾向の時期:連休前となる7月11月